平成17年6月、日本経団連は「産学連携による高度な情報通信人材の育成強化に向けて」という提言を出され、その中で、情報サービス産業の現状として、言語文化に守られた成熟した国際競争力の低位な産業であり、これまでの国内市場に安住してきた姿勢を改め、国際市場で通用する競争力を身につけなければ、わが国情報サービス産業の未来はないとまで論じております。 更に、情報サービス産業の人材のレベルの低下と安易な海外への依存を危惧し、産学連携による人材の強化の必要性を提言しております。まさに、時機を得た提言と言わざるを得ません。
しかしながら、この提言の中では、地方でのソフト産業のあり方、その役割に一切触れられず、忘れられてしまったようにも思われるのが残念です。
もうひとつの日本問題の側面として、格差の拡大と、ますます進む東京一局集中の問題があり、情報サービス産業においては、よりそれが深刻な状況になってきております。
パソコン化と景気低迷で、地方においてはパソコンソフトのパッケージ化が進み、ソフト開発の需要が著しく低下するとともに、ユーザー企業規模が小さい故に、新たなWeb技術への需要が発生せず、それが又技術習得を遅らせる結果をまねいております。
このことは、ますます地方のIT化を遅らせることになり、地方の高度化を阻害し、競争力の低下を結果する要因にもなっております。
弊社は、これまで技術蓄積にこだわるとともに、生産性向上により地方での低いソフト金額にも対応してまいりました。しかしながら、地方でのソフト開発ニーズの減退により、中央へ活路を求めなくてはならない状況にあります。又、地方にいるからこそ、一層オフショア開発に対抗して生産性の向上を図らなければならないという思いを強くしています。 私どもはこの5年間、物作りがロボット化により生産性をアップして国際競争をしてきた様に、ソフト開発においてもロボット化を進めるべきとの考えのもと、プログラムの自動化を進めてまいりました。
この度、「Webロボjp」なるグローバルスタンダードなフレームワークのStrutsに対応したWeb用Java自動生成ソフトを完成させました。これによって、地方の技術的、コスト的なハンデーは一挙に解消し、充分オフショアに対抗できる体制が整うことになりました。又、自動化プログラムの開発によりプログラムのパターン化が進み、パターン単位のプログラム本数と項目数が決まれば、プログラム価格が明確に提示できる確信を得るようになりました。 ここに、初めての試みとしてインターネットでのプログラム作成見積りシステムを用意し公開することになりました。
ぜひ、見積りシステムにより金額のご検討をいただき、ご依頼いただければ幸いに存じます。それによって若い人が、地方の豊かな自然環境の中で創造的な仕事ができることになれば、この上ない喜びであります。
どうぞ、ご支援、ご鞭撻いただきますよう切にお願い申しあげます。

平成18年11月吉日
株式会社 ユーサイドシステム 代表取締役 佐久間 邦雄